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精神疾患で休職

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私は40代後半に2ヶ月休職したことがあります。
精神疾患で病名は
「ストレス亢進(こうしん)」

当時は夜も眠れないほど大変でしたが、今になってみれば私にとっては必要な時間だったということが理解できます。

今回はそのお話を。

ネットで調べると「ストレス亢進」という病名は出てこないようです。

一般にストレスが溜まると

• 憂うつ、気分の落ち込み
• イライラ、怒りっぽい
• やる気が出ない
• 集中力低下、注意散漫
• 興味、関心の低下
• わけもなく悲しくなる
• 物ごとを悪い方へ悪い方へと考える
• 何も考えられない、考えたくない
・手が震える
・動機が早くなる

いりさわ心と体のクリニック ホームページより


などの症状が出るそうです。
「亢進(こうしん)」という単語の意味は
「気持ちや病勢などが、高ぶり進むこと」です。

goo辞書
dictionary.goo.ne.jp/word/亢進/


ですから「ストレス亢進」とは
ストレスが過剰になっちゃって上のような症状がぼろぼろ出る、ということでしょうか。

精神疾患で休職 予兆

今考えれば、予兆は30代後半からありました。
「燃え尽き症候群」のような症状です。

大きなプロジェクトが終わると、言いようのない気だるさ、虚しさ、のようなものを感じるようになっていたのです。

私の評判は
・まじめ
・何でもできる
・仕事ができる
そして
・一人で背負い込む
でした。

一人で背負い込むのは今でも変わりませんが、
「色々背負い込んじゃうんだよなー」
と周囲にアピールして助けてもらっています。(^^)

あの時、自分では燃え尽き症候群だとは気づきませんでした。
「なぜ気持ちが落ち込むんだろう」
という程度でした。
そして体力もあったおかげもあり、一週間も経てば次の仕事にとりかかることができていたのです。

とにかく10年も前から精神疾患に繋がりそうな予兆は十分にあったわけです。

この記事は「精神疾患」「休職」というキーワードで書いているわけですが、読んでくださっている方の中で、このような症状が見られるときは早めにカウンセリングなどを受けることをおすすめします。

私が若いときは、カウンセリング・心療内科というと少し怪訝な目で見られたりすることもありましたが、今は時代が違います。

「少しでも不安なことは誰かに相談をする」ということが大切だと認識されています。

最近ではインターネットのチャットなどを利用した低価格のカウンセリングもありますので試してみる価値はあると思います。

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精神疾患で休職 まさか自分が

休職のきっかけは転勤でした。
転勤先で自分の存在価値を見失ってしまったのです。

同時に家庭でも子育てなどが重なり、精神的体力的に限界に達していたのです。
しかし、一番大きな原因は
「それまで蓄積されたストレス」
だと思います。

私の頂いた病名「ストレス亢進」とはよく言ったものです。
ストレスに耐えきれなくなった私は、ほんの少しのストレスで簡単に崩壊してしまうような精神構造になっていたのです。

「サイレントキラー」と呼ばれるものがいくつかあります。
高血圧や糖尿病のことを指します。

しかし私はストレスもそうだと思っています。
そして、ストレスは自分でストレスと思っていないときもあります。
実際私もそうでした。

アラ還的に言えば、ストレスに耐えられる年齢を超えていた、のだと言えます。

30代前半は年齢的に大丈夫なのだと思います。
しかしそれ以降の家族を背負う責任や、職場での見えないプレッシャーは自分が想像していたよりも重くのしかかっきました。
特に家族です。
家族が負担というわけではなく、家族にかける時間が多くなってきたのです。

私は「まじめな人間」ですから、仕事も家族も両立できる、と頑張っていました。

しかし、人生初体験の家族はなかなか手強い相手だったようです。

そういった面での「年齢」が30代後半に私には来たのだと思います

精神疾患で休職 まさに修羅場

そこからは大変でした。
まずは上司と面談。
私にとって折り合いの悪い上司でしたからそれだけで出社拒否になりそうでしたが、これを超えないと休暇がもらえません。
精神科医の診断書を持って事情を説明しに行きました。

そして同僚。
職場なかなかきついところだったので、まさに「針の筵」状態

当然減給。

(休職しているときの給料については色々気になると思います。
社会保険労務士法人とうかいのH.P.より
https://www.tokai-sr.jp/social_insurance/procedure-employee/leave-of-absenc
一番あてになるのは「傷病手当金」だと思います。これについては
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/sb3040/r139/

全国健康保険協会H.P.より あたりを参考にしてください。)

そして家族。

妻には打ち明け、なんとか理解してもらいました。

両親は「超」がっかりしていました。

ただ一つ
子供は当時まだ小さかったので、この点では救われました。
何なら子どもの面倒を堂々と見ることができました。

精神疾患で休職 2ヶ月の過ごし方

本を読んで号泣

私は本好きです。
困ったときには「本」です。
このときもやはり本を開きました。

非常に残念なことなのですが、書名を忘れてしまいました。
本を整理したときにどうも一緒に出してしまったようで家にも残っていません。
その本の
「もういいですよ。あなたは一生懸命頑張りました。もういいですよ。」
という内容(多分文章は違いますが)の部分で号泣してしまいました。

「誰も私に言ってくれなかった」
そして
「最も言われたかった一言」でした。



私はその時から再生に向かっていったような気がします。

桜がきれい

ちょうど桜の時期でした。
それまでの私は花をきれいだとはあまり思いませんでした。
けれど、その時見た桜がすごくきれいで、それ以来桜には非常に心を奪われるようになりました。

このことは後から何回も考えたのですが、たどり着いた一つの結論があります。

桜が綺麗だと思う心が育っていなかったから(精神的な)病気にかかった

ということです。

それまでの私は自分に厳しかったですが、他人にも厳しい人間でした。
「私がやってるんだから、あなたもするべき」
と心の底で思っていました。

そして何より感謝の心がありませんでした。
お恥ずかしい話ですが、友人が

「感謝することをしなかった」
と反省しているときに私はその人を

「感謝できないのはダメだね」

と断じていました。

私自身が「感謝の心」というものを全くわかっていなかったのです。

釣り でリハビリ

休職して一週間ほど経ってから近所の川で釣りを始めました。
これは今考えるととても良いことでした。
釣りをしている間は余計なことは考えません。
しかも充実感があります。
大物が釣れればなおさらです。

そして、近所の人達にはいかにも出勤したように映ります。

私はちょうどその時ワンボックスカーに乗っていましたので、釣りの後は車の中で読書をすることも多かったです。
このときは久しぶりに漫画を読みました。印象に残っているのは「岳」です。
自然も出てきますし、大変面白かったです。

断捨離

この仏教的な響きのある作業が私は大好きです。

(正式には断捨離は商標登録されている言葉で「山下英子」さんというかたが権利者になっています。 断捨離®の著者、やましたひでこの公式サイト)


このときもせっかく時間がふんだんにあるのだから、と思い、徹底的に行いました。
これも有効なリハビリになりました。

人間、体を動かして作業をする、ということはとても大事です。

最近
小林正観さんのYouTubeにハマっているのですが、その中に
「もう死にたい、と思っている人には体を動かす仕事を与えなさい。すると、少なくてもその仕事が終わるまでその人は死なないから。」というくだりが出てきます。

実体験として私もそう思います。

私の場合自分から仕事を見つけたわけなので、人から仕事を与えられたらどうかな?とは少し思うのですが、少なくても自分が信用して好きな相手の言うことなら仕事をしちゃうかも、と思いました。

心療内科での気づき

もちろんお医者さんに通いました。
服薬もしました。
カウンセリングもしました。
そのお医者さんには今も時々お世話になっています。
精神的に辛いな、と思うときには迷わず通院しています。

通院する中で2回めのカウンセリングだったと思うのですが、私に決定的な影響を与えてくれた「質問」があります。

先生が質問という形を取ってくれたのは、今思えばカウンセリングの手法だったのでしょうが私には本当に大きな気付きになりました。
それは

「あなたはどちらかというと正義感が強い方ですか?」という質問です。

このときは
「まぁ、そうですかね」
という曖昧な返事をして終わりましたが、時が経つにつれ自分が

「他の人のことを許せない気質」
「正義を振りかざすタイプ」
であることに気づき始めたのです。


仕事上のことはもちろんですが、どうやら私の中には「人間とはこうあるべき」のような思い込みがあり、そこから外れた人のことを徹底的に追求するような性格があったのです。

もちろんこれには
「自分は完璧にしている。いつも頑張っている。」
という前提があります。
ですから、私は自分をも追い詰めていたことになります。

そして、私はこの休職によって
「完璧ではない」
「頑張っていない」
人間になってしまったのです。

この事実はこの後の人生を大きく変えました。
頑張らなくていいわけですから。

不思議に悔しい思いや残念な思いはあまり出てきませんでした。

どちらかというと肩の力が抜けて楽になった感じでした。

復職後は
「仕事で迷惑をかけた分は仕事で返す」
というくらい前向きになっていました。

精神疾患で休職 復職

明らかに職場での私の評価は変化していました。
上司は一度失敗した人間は二度と信用しない、というタイプだったため、私は閑職に回されました。

しかし、これも私には良い方に影響しました。
何しろ楽なのですから。

とはいえ、精神的にはまだまだ不安定で、トラブルはいろいろ起こしました。
が、私自身は大きく変化した自分を認識していたので、あまり動じることはありませんでした。

復職しても週一回は通院していましたので、カウンセリングを定期的に受けることができたことも強みでした。


なお、「ストレス亢進」という診断を頂いてから半年で


「とりあえず治療は終了」


という言葉を先生からいただきました。

このときの光景は今でも思い浮かべることができます。
「卒業式」みたいな感じでした。

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精神疾患で休職 その「恩恵」

私はこの休職を境に
「憑き物が落ちた」
と思っています。

「憑き物」とは
・昇進
・くだらないプライド

です。

私は若い頃に本社の重役に声をかけられたことがあります。
その方はいろいろな場面で気にかけてくださり
「いずれ本社へ」
という意向を示してくださっていました。
私が会社で必要以上に頑張ってしまったのはそれが一つの要因でした。

その方には長い手紙を書いてお詫びとそれまでのお礼を申し上げました。

後日お会いした時「お前の評価は以前と何も変わらん」
と言ってくださいました。
ありがたかったです。

それと同時に私の中にあった
「くだらないプライド」
つまり、
「私は、あなたがたと違いいずれ昇進するのだ」
という考えはすっぱりなくなりました。
こうやって文字に起こすとわかりますが、ものすごく傲慢で人を見下していたんですね、私は。

精神疾患で休職 「人生は先払いシステム」

先ほども紹介した小林正観さんの言葉です。YouTubeでは
「人生は先払いシステムで、色々苦しいことを経験してなぜこんなに苦しいんだろう、と思う時があるけど、人生は先払いシステムで、後でいいことがあるんです。」と言っていたような気がします。(すいません探したんですが、どのURLかわからなくなってしまいました。)

ただ、本にもなっています。

「ありがとうの神様」小林正観 著

ダイヤモンド・オンライン

【神様が味方する人の習慣】

「つらい出来事」が起きた後に「最後に幸せになる人」が絶対にやらないこと より

https://diamond.jp/articles/-/320934

10年に一度しか起きないような「つらい体験」をした人は、その半年以内に「10年に一度しか起きないような、嬉しい体験」をするようです。

「前半分」と「後ろ半分」で必ず「幸せのワンセット」になっています。

 ですから、「つらいこと」があったときは、「嬉しいこと」の先払いをしていると考えてみたらどうでしょうか。

 ただし、この先払いシステムには、ひとつだけ条件があります。「喜びの本体」を受け取る前に、「不平不満・愚痴・泣き言・悪口・文句を言わない」ということです。


実際私にもそれは起こりました。

詳しい説明は避けますが、10年前の私には思いもよらなかった幸運とでも言うべきことが「私たち」に起きました。(ちなみに10年後に起こりました。しばらく不平や不満を言っていたからだと思います(^_^;))

けれど、この小林正観さんや、無能唱元さん中村天風さん、これらの方が言っている通りだな、と最近では思います。

アラ還になり経験値がある程度のところに達した今、それがわかりました。
できればもっと昔にわかりたかったけど、当時の私にはそれができませんでした。

余談ですが、これらの人達の言うことを信じ、実践し、ある程度の成果が上がり始めた人たちは「本当の理解」と「実感」に到達するのだと思います。

私もたまたま、似たような人生を送る機会に恵まれたので実感できるようになりました。

それがなければ未だに「半信半疑、いや、疑心暗鬼で理解率30%」というところだと思います。

精神疾患で休職 「オチ?!」


時が経つにつれ自分が
「他の人のことを許せない気質」
「正義を振りかざしてしまう」
であることに気づき始めたのです。

と書きました。
これにはちょっとしたオチがあります。

息子も似たような性格なのです。
外から見るとすぐに分かりました。

それで言いたくなったわけです、息子に。
「私もそうだけど、お前も「他の人を許せない性格」「正義を振りかざしてしまう」ことがあるから、気をつけるんだよ」

息子いわく
「わかってるよ自分のことだもん、自覚してる。」


私よりマシな人生を歩けるかな?
と思ったアラ還でした。

まとめ

今回はただの私の体験談ですが
「人生は先払いシステム」で気づいたことが2つあります。
1. 幸運なこと、身分不相応に華やかなことが若い頃にありすぎたなら、後半の人生は苦しくなるのかもしれない。
2. 「つらい目にあった人ほど優しい」ということと言っていることが似ている。
です。


アラ還よ これから楽しいことが待っているぞ 大いに期待しよう!