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【活用術】NotebookLMで正確に情報を引き出す質問のコツとは?質問文次第で答えが変わる!

NotebookLM(ノートブックエルエム)は、PDFやドキュメントを読み込んで質問に答えてくれるGoogleのAIツールです。しかしその性能を最大限に引き出すには、「質問・指示の出し方」がとても重要です。

前回の記事では、元のドキュメントの**構造(特に表)**によって回答の内容が変わる点を紹介しました。今回はその続編として、「質問の表現の違いが回答にどのような影響を与えるのか」にフォーカスして解説します。


弟子

今回もChatGPTに書いてもらいましたね。

いち関係者の私

はい・・・

この記事を読んでわかること

NotebookLMへの「正確な質問・指示の仕方」の例

目次

例として使うのは「特別支援国語の目標内容一覧」

今回も、前回と同じ「特別支援国語における教育目標の一覧ドキュメント」を使用します。目的は、ドキュメント内の高等部1段階の『聞くこと・話すこと』に関する5つの目標を抜き出すことです。

下記の部分です。

Screenshot

では、実際にNotebookLMにどのように質問を入力したのか、順を追って見ていきましょう。


【質問1】「高等部1段階の聞くことに対する目標を教えて」

この質問に対して、NotebookLMは次のように回答してくれました。

高等部1段階における「聴くこと」の目標について、ソースに基づきご説明します。

まず、高等部全体としての国語の学習目標は、言葉による見方・考え方を働かせ、言語活動を通して、国語で理解し表現する資質・能力を育成することを目指しています。

特に「思考力・判断力・表現力等」の観点から見ると、高等部1段階では、社会生活における人との関わりの中で伝え合う力を高め、思考力や想像力を養うことを目指しています。これは、筋道立てて考える力や豊かに感じたり想像したりする力を養い、社会生活における人との関わりの中で伝え合う力を高め、自分の思いや考えをまとめることができるようにすることを含みます。

この目標を達成するための具体的な「内容」として、「聞くこと」に関する事項は以下の通りです。

  • 社会の中で関わる人の話などを、話し手が伝えたいことの中心に注意して聞き、話の内容を捉えること。これは、日常生活や社会生活において、相手が最も伝えたいと思っていることを正確に理解し、会話全体の趣旨を把握する能力を指します。
  • 目的や進め方を確認し、司会などの役割を果たしながら話し合い、互いの意見の共通点や相違点に着目して、考えをまとめること。この項目は「聞くこと・話すこと」の両方に関わりますが、特に「互いの意見の共通点や相違点に着目する」という部分は、相手の意見を注意深く聞き取り、比較・分析する能力を養うことに焦点を当てています。

これらの内容は、高等部1段階の生徒が、社会生活で必要とされるコミュニケーション能力、特に他者の話を正確に理解し、それに基づいて自分の考えを形成する力を育むことを目指しています。
ところが、この回答では**「聞くこと」に関する目標を2つだけ**抜き出しており、本来あるはずの5つが出てきません。

長いですね。

「目標を教えて」としか質問していないので、NotebookLMは目標について懇切丁寧に教えてくれたわけです。

そこで

【質問2】「高等部1段階の聞くことの内容だけを箇条書きで抜き出して」

すると

高等部1段階における「聴くこと」の内容は、以下の通りです。

  • 社会の中で関わる人の話などを、話し手が伝えたいことの中心に注意して聞き、話の内容を捉えること
  • 目的や進め方を確認し、司会などの役割を果たしながら話し合い、互いの意見の共通点や相違点に着目して、考えをまとめること

と回答がありました。

いい線いっていますが、もとのデータは5つでした。

いち関係者の私

今回は2つしか出力していません。


【原因】「聞くこと」と「話すこと」がセットになっていた

ドキュメントの該当箇所をよく読むと、「聞くこと」と「話すこと」が同じセルにセットで記載されていることがわかります。そのため、「聞くことだけ教えて」と指示した場合、NotebookLMは「聞くことに該当する部分」だけを取り出してしまうのです。


【質問3】「高等部1段階の聞くこと・話すことの内容だけ抜粋して」

このように質問を修正すると、今度は5つすべての目標が正しく表示されました。

高等部1段階における「聞くこと・話すこと」の内容は、以下の通りです。

  • 社会の中で関わる人の話などを、話し手が伝えたいことの中心に注意して聞き、話の内容を捉えること
  • 目的に応じて、話題を決め、集めた材料を比較するなど伝え合うために必要な事柄を選ぶこと
  • 話の中心が明確になるよう話の構成を考えること
  • 相手に伝わるように、言葉の抑揚や強弱、間の取り方などを工夫すること
  • 目的や進め方を確認し、司会などの役割を果たしながら話し合い、互いの意見の共通点や相違点に着目して、考えをまとめること

つまり、NotebookLMは非常に高性能で、指定されたキーワードにある意味過剰なまでに正確に反応するということです。

だからこそ、質問の意図が曖昧だと、AIは我々の意図しない出力をしてしまうというわけです。


NotebookLMを正しく使うには、「質問力」がカギ

今回の例からもわかるように、NotebookLMは非常に優秀なAIですが、出力される情報は入力する質問の表現次第で結構大きく変わります。

✔ 質問が曖昧 → 一部しか抜き出されない

✔ 質問が具体的 → 正確な情報が得られる

たとえば、目的が「聞くこと・話すことの5つの内容を抽出する」ことであれば、「聞くこと・話すことの内容」と正確に入力する必要があるのです。


まとめ:NotebookLMは質問の質が結果を左右する

NotebookLMのようなAIツールを使うときは、「質問・指示の精度」が非常に重要です。
ソース(元データ)をある程度理解したうえで、的確なキーワード・文脈で質問する力=質問力が求められます。

今後NotebookLMを活用する際は、「AIに伝わる文章」を意識して質問文を作成してみてください。
より正確で有用な回答が得られるようになるはずです!

そして、前回の記事でも述べましたが、ソースの内容をある程度把握することが重要です。

ソースがどんな体裁なのか、ソースに入っているキーワード(今回で言えば「聞くこと・話すこと」)はどうなっているのか、についてはユーザーがちゃんと把握する必要があるのです。

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