今回の「作品」はこれです。



もっと下に続くのですがこれを10分で作りました。
使用したのは
GeminiのCanvas機能「インフォグラフィック」です。
コーディングしてくれているのですが、このSWELLでは走らないので、画像として掲載しました。

私のサイトのページ「20250612情報部レジメ生成Aiについて」で現物を見ることができます。
(ただし、制限があり私と同じ職場の人しか見ることができません)



上が見られない人はhttps://g.co/gemini/share/658beb3be89dをクリックしてみてください
情報部 25年6月現在の 生成Aiについての資料を作る


ということで、生成Aiについて職場の情報教育部で使用するレジメを今回は作ります。
まずは草案



私がmacに「話しかけて」作りました。
つまり、音声入力です。
私のMacの場合、Ctrlキーを2度押しすると音声入力モードになります。



生成Aiを使うようになり、音声入力を多用するようになりましたね。
興味のある方は御覧ください
生成、AIに関する基本的な知識の共有
・生生AI使用における構内規約の設定
・セキュリティー、安全性について
・使用可能な生成、AIジェミニChatGPTノートブックRMについて
・特にジェミニとノートブックエルエムについては、我々がGoogleドライブに保存すると言うのと同程度のセキュリティーがある
生成、AIを使う場面の紹介例を挙げる
・誤字脱字の訂正
・短点、別目標の設定
・支援の分類と分類機構の過失
・指導案を作る
・進路指導の資料を全部ノートブックへDMに放り込むとそこから必要な情報をすぐに取り出すことができる。例えばアセスメントとは何か相談支援事業所と市役所の福祉課の違いは何かなどすぐに答えてくれる。
・学校で注意すべきこと、器具の使い方、借り方、体育館の申請の仕方、エアコンの使い方、戸締まりの方法、ヒヤリハットの書き方などそういった文章を全て放り込んでおけば、エアコンの使い方を教えてと書くだけで情報が引き出せる
構内での活用方針
構内規約に基づいてセキュリティーの範囲で活用する
研修
研修の方針
・生生AIの簡単な紹介と基礎知識
・生生AIを活用できる人、活用したくない人について
・生成AIを活用できる人を学年に1人か2人設定したい
3年後を目指して
・生徒一人ひとりのすべてのデータをストックしておく
・A君のこれまでの支援方法を教えて、入力すると、例えばそれまで蓄えた学習の記録や笑顔からその支援方法のデータを全てテキストとして出力してくれるということができる
・学校のドライブの中に、例えば心理学や特別支援に関する参考書は論文、そのようなものを入力しておくことによって、Aくんの教育にいかせる支援を教えてくださいと言うと教えてくれるようになる
・現在は生徒のそのようなデータは一定のセキュリティーによって守られているが、いずれそれと東レベルのセキュリティーが登場すると考えられる。現在のGoogleドライブでよければ既にそれは存在している。NotebookLM Proと呼ばれるプランではさらに厳重に守られ、データが外部に漏れる事は無いし、ニンゲンの手で閲覧されることもない。
・また現在生成、AIは外部にサーバーがあるので、どうしてもインターネット経由で外部に情報を出さなければならない。しかし既に企業の中だけで完結する生生AIは既に存在しており実用化されている。いずれ学校のようなセキュリティーの高いところには、そういった形のものが導入される可能性がある。
生徒が生成Aiを使うことについて
・教員が使用するのとは、全く別の次元で考えなければならない
・現在ChatGPTに依存している人が既に社会問題化している
・基本的に生成AIを正しく使うには、プロンプトを正しく入力しなければならないので、それができる生徒と言うのは、少なくとも本校寺はあまり存在しないのではないかと考えられる
・カスタムGP Tと呼ばれるものを用いて、その生徒の理想像の先生を設定して、その先生と会話することによって、そうし合うスキルを磨くなどと言うやり方は考えられるかもしれない
生成Ai使用上の重要な考え方の転換
生成AIを活用した原案作成と支援の質の向上について
【目的】
生成AIによって原案作成が容易になる一方で、その出力を読み解き、編集・吟味することの重要性を理解し、支援の質を高めるための活用の在り方を考える。
【導入】生成AIの出力は「完成品」ではない
生成AIは文章作成の“出発点”を与えてくれる
重要なのは「出力された原案をどう扱うか」
自動化によって浮いた時間を、より質の高い思考や支援に使うことがカギ
【ポイント1】原案作成の時間とストレスが軽減される
具体例:
これまでゼロから書くのに1〜2時間かかっていた懸案や文案が、5〜10分で下書きとして出力される
書き出しのハードルが下がり、着手が早くなる
心理的負担の軽減 → 教員が「考える」余力を持ちやすくなる
補足:
作業全体としての時間短縮効果は約2割程度が現実的
「劇的な短縮」ではなく「負担の質が変わる」ことを理解する
【ポイント2】吟味・編集する力がより重要になる
キーメッセージ:
「AIの出力=完成品」ではない。
教員が“目を通して、考えて、手を加える”ことが極めて重要。
必要な力:
出力された文章のどこが適切で、どこがズレているかを読み取る力
学校の方針・生徒の実態に合わせて調整・再構成する力
自分の教育観や支援観を「問い直す力」
例:
原案が「よくできているが、定型的すぎる」 → 実際の支援内容に沿った書き直し
原案に含まれる支援方法が的外れ → 「なぜ違うのか?」を考える材料に
【ポイント3】文章の“質”が高まることの意義
得られる効果:
手を加えるプロセスで、支援の根拠や目的が明確になる
対話的にAIを活用することで、自分の支援方針が整理される
結果的に「読む人に伝わる、使いやすい文章」ができる
支援への波及効果:
文章だけでなく、支援の在り方そのものを見直すことができる
生徒理解が深まり、より的確な対応や提案が可能に
Geminiに指示


次のように指示しました



次の文章は生成Aiを特別支援学校で使用するための会議で使用するレジメのドラフトです。
表現や内容を補足して、体裁を整えて出力してください
文章は必要に応じて補足してください
(ここに上記の「草案」をペースト)
そしてつくってくれたのが下記のものです。
興味のある方は→の△をクリックしてください
特別支援教育における生成AI活用に関する検討資料(案)
1. 生成AIに関する基本的な知識の共有
- 生成AIとは何か?
言語モデル(例:ChatGPT、Geminiなど)を活用し、文章作成やデータ要約、分類、提案などを自動で行う技術。
教職員の業務支援や教材作成にも応用可能。 - 構内規約の設定
生成AIの使用に関するルールやガイドラインの整備が必要。
機密情報の扱いや利用者の範囲を明確に。 - セキュリティ・安全性
・GeminiやNotebookLMでは、Googleドライブと同等のセキュリティレベルが担保されている。
・NotebookLM Proでは、さらに厳格な管理が行われ、データの外部漏洩や人による閲覧のリスクは極めて低い。 - 使用可能な主なAIツール
- ChatGPT(OpenAI社)
- Gemini(Google社)
- NotebookLM(Google提供のAIメモ帳機能)
- ChatGPT(OpenAI社)
2. 活用場面の紹介(実用例)
- 文書編集支援
- 誤字脱字の修正、簡潔な要約、文章の整形
- 誤字脱字の修正、簡潔な要約、文章の整形
- 指導案や個別支援計画の草案作成
- 短時間での下書き作成が可能に
- 短時間での下書き作成が可能に
- 支援内容の分類整理
- 支援方法や配慮事項をカテゴリごとに整理
- 支援方法や配慮事項をカテゴリごとに整理
- 進路支援情報の検索
- Notebookに資料をまとめておけば、「アセスメントとは?」「福祉課との違いは?」など即座に回答
- Notebookに資料をまとめておけば、「アセスメントとは?」「福祉課との違いは?」など即座に回答
- 校務に関する情報整理と検索
- 体育館の使用申請、備品の借用方法、ヒヤリハットの記入手順、エアコンの使用法など
⇒ 文書をまとめて保存しておけば、自然言語で問いかけるだけで情報を取り出せる
- 体育館の使用申請、備品の借用方法、ヒヤリハットの記入手順、エアコンの使用法など
3. 構内における活用方針
- 原則として構内規約に準拠
- 情報の取り扱いにおける責任と配慮
- 個人情報を含む場合の取り扱い
- AIによる誤出力のリスクについても認識を
- 個人情報を含む場合の取り扱い
4. 教職員向け研修の方向性
- 研修内容(案)
- 生成AIの基本知識と具体的な使い方
- 活用希望者と非活用者の共存を前提に
- 各学年・分掌で1〜2名の「AIサポート担当」を配置
- 生成AIの基本知識と具体的な使い方
5. 中長期的ビジョン(3年後を見据えて)
- 生徒支援データの蓄積と活用
- 個別の支援記録を時系列でAIに学習させ、「A君にどのような支援が有効だったか」をAIから即座に提示
- 個別の支援記録を時系列でAIに学習させ、「A君にどのような支援が有効だったか」をAIから即座に提示
- 専門知識の集約と応用
- 心理・特別支援教育に関する論文や文献を保存し、「A君に役立つ支援方法は?」と聞けば該当資料を参照して回答
- 心理・特別支援教育に関する論文や文献を保存し、「A君に役立つ支援方法は?」と聞けば該当資料を参照して回答
- 高セキュリティなAI運用の実現
- 今後、校内完結型の生成AI(ローカルAI)の導入も可能性あり
- 今後、校内完結型の生成AI(ローカルAI)の導入も可能性あり
6. 生徒による生成AI利用について
- 教員利用とは次元が異なる
- ChatGPT依存による学習困難などの社会的問題が既に発生
- 正確なプロンプト入力スキルが必要であり、本校生徒の特性を考慮する必要あり
- ChatGPT依存による学習困難などの社会的問題が既に発生
- 可能性の例:カスタムGPTとの対話
- 生徒にとって理想の先生像を設定し、そのAIと対話する中で社会的スキルや対話力を育成するアプローチも検討可能
- 生徒にとって理想の先生像を設定し、そのAIと対話する中で社会的スキルや対話力を育成するアプローチも検討可能
7. 生成AI活用の「考え方の転換」
- 出力は“完成品”ではない
- 出力された原案は、教員の目と判断によって編集・吟味される必要がある
- 出力された原案は、教員の目と判断によって編集・吟味される必要がある
- 時間短縮ではなく“負担の質”の変化
- 「考える」「判断する」余裕を生むことがAI活用の本質
- 「考える」「判断する」余裕を生むことがAI活用の本質
8. 生成AIによる原案作成と支援の質の向上
【目的】
生成AIを通じて「原案作成の支援」と「支援の質の向上」の両立を目指す
【導入】
- 生成AIはあくまで“出発点”
- 人の判断と組み合わせることで質が高まる
【ポイント1】作業負担とストレスの軽減
- 指導案や報告書のたたき台を5~10分で作成可能
- 心理的ハードルが下がり、着手が早くなる
- 現実的には全体で約20%の作業時間短縮
【ポイント2】吟味・編集する力の重要性
- 出力文を評価・修正するスキルが求められる
- 学校や生徒に即した適切なアレンジ力
- 自身の教育観・支援観を言語化する機会にも
【ポイント3】文章の質向上が支援全体に波及
- 文章の明確化 → 支援内容の明確化
- 対話的にAIと向き合うことで自己の考えが整理される
今までなら 「ここで終了 レジメできました バンザイ・・・」
ですが、生成Aiの進化は止まりません。
ここで登場するのがCANVAS機能です。
下記の画像を見てください
このCANVAS機能を使うのです。
CANVASを使う一番確かな方法は最初からCANVASボタンを押すことです。
2.5proだと勝手にCANVASが立ち上がることもあります。



2.5FLASHでは、2025.6.12現在私のGeminiではCANVASは立ち上がりませんでした。
CANVASを選んでからプロンプトを入力しましょう。


ボタンが青く反転したら、プロンプトを入力します。
内容は上記のものと同じです。





音声入力なので「ノートブックRM」とかなっています(*^^*)
すると
下記のようになります。右側がCANVASで、ここでテキストを編集することができます。(今はしませんが・・)


作成→インフォグラフィック
ここで大事なのは右上の「作成」ポタンです。
クリックすると下記のようになります。


このうちの「インフォグラフィック」をクリックすると、
下の図のように「コード」生成が始まります。


生成が終わり、「プレビュー」に切り替わると、下記のものが出来上がっています。





すごいですね~
理解度が全く違う
もともと使ったのが「レジメ」なので、インフォグラフィックでつくったものがその役割を果たすことにはなりません。



あまりにもすごいので、急遽記事にしただけです・・・
しかし、それを考慮に入れても、視覚的に訴えてくるもの・理解しやすさが全く違います。
このインフォグラフィックを読んでからレジメを見ると、理解度はバク上がりします。
インフォグラフィックの公開
このインフォグラフィックの公開の仕方ですが、2つの方法を試してみました。
Googleサイトで公開
Googleアプリを見ると、「Googleサイト」というものがあります。


このメニューに「コードの埋め込み」があります。
Geminiで生成したコードを全てコピーして、Googleサイトに埋め込むとバッチリ見ることができます。



どちらもGoogleですから相性バッチリですね。
リンクを公開
GeminiのCANVASに「共有」があります。
それをクリックするとリンクを生成してくれます。
今回は下記のリンクです。
https://g.co/gemini/share/0c5df0e71bcb
これをクリックすると見ることができます。
参考にしたYouTube
このレジメをつくった朝にたまたま見たのが、下記のYouTubeです。
よかったら御覧ください
まとめ
- とにかく生成Aiの進化がすごい
- 次々と新しい機能が出る
- 「資料」を提示するときにGeminiのインフォグラフィックは試してみる価値がある。
- 公開の仕方はGoogleサイトが使いやすい
追記
この記事で紹介している、レジメはGemini proでつくっています。
同じプロンプトをFLASHで走らせるとものすごい長文のレジメになってしまいました。
特別支援学校における生成AI活用会議レジメ
【会議の目的】
本会議では、特別支援学校における生成AIの安全かつ効果的な活用について、基本的な知識を共有し、具体的な活用事例、校内での運用方針、そして将来的な展望について議論します。特に、支援の質の向上と教員の負担軽減に繋がる生成AIの可能性を探るとともに、その利用に伴う留意事項について共通理解を深めることを目指します。
1. 生成AIに関する基本的な知識の共有
- 生成AIとは何か?
- テキスト、画像、音声など、様々な形式のコンテンツを新しく生成する能力を持つ人工知能の一種です。与えられたプロンプト(指示)に基づいて、人間が作成したかのような自然な文章や画像を生成することができます。
- 代表的なものとして、文章生成に特化した大規模言語モデル(LLM)があります。
- 生成AI使用における校内規約の設定
- 個人情報の取り扱い、著作権、倫理的な利用、情報の正確性の検証など、教職員が生成AIを安全かつ適切に利用するための明確なガイドラインを策定する必要があります。
- 試行期間を設け、運用しながら規約を見直していく柔軟な姿勢も重要です。
- セキュリティと安全性について
- 生成AIサービスを利用する上でのデータ保護、情報漏洩のリスク、利用可能なツールのセキュリティレベルについて理解を深めます。
- 特にGoogle Gemini(旧Bard)やNotebookLM(旧Project Tailwind)について
- これらのGoogleが提供するサービスは、Googleドライブにファイルを保存するのと同等のセキュリティレベルを有しています。入力されたデータがモデルの学習に利用されることはなく、高いプライバシー保護が期待できます。
- 学校が契約するGoogle Workspace for Education環境下であれば、さらに厳重な管理体制のもとで利用可能です。
- 現在使用可能な主な生成AIツール
- Google Gemini: Googleが開発した大規模言語モデル。多機能で、テキスト生成、要約、翻訳、アイデア出しなど幅広い用途に活用できます。
- ChatGPT: OpenAIが開発した大規模言語モデル。対話形式での利用が特徴で、様々な質問応答や文章作成に優れています。
- NotebookLM: Googleが開発した、既存のドキュメントを学習源として利用できるAI。大量の資料から必要な情報を抽出・要約したり、質問に答えたりするのに特化しており、教員の資料整理や研究活動に大いに役立ちます。
2. 生成AIを使う場面の紹介例
生成AIは、教員の日常業務における多岐にわたる場面で活用でき、効率化と質の向上に貢献します。
- 誤字脱字の訂正・文章校正:
- 作成した指導案や保護者向け文書などの誤字脱字を瞬時にチェックし、より自然で適切な表現に修正することができます。
- 短期目標、個別目標の設定支援:
- 生徒の現状や長期目標を入力することで、達成可能な具体的な短期目標や個別支援計画(IEP)の目標案を生成し、教員の検討をサポートします。
- 支援の分類と分類基準の可視化:
- 生徒の特性や行動データを入力し、支援のニーズを分類したり、その分類基準を明確にするためのヒントを得ることができます。
- 指導案の作成支援:
- 単元名、学習目標、対象生徒の特性などを入力することで、指導案の骨子や具体的な活動例、評価方法のアイデアを迅速に生成します。
- 進路指導資料の活用:
- 各種進路指導資料、大学・専門学校のパンフレット、企業の募集要項などをNotebookLMにアップロードしておくことで、生徒や保護者からの質問に対し、瞬時に必要な情報を抽出・回答することができます。例えば、「アセスメントとは何か」「相談支援事業所と市役所の福祉課の違いは何か」といった専門的な質問にも、学習済みの資料に基づいて的確に答えることが可能です。
- 校内規程・マニュアルのデータベース化:
- 学校独自のルール、器具の使い方、体育館の申請方法、エアコンの操作方法、戸締まりの手順、ヒヤリハット報告書の書き方など、教職員が頻繁に参照する内部文書を全てNotebookLMに集約します。これにより、「エアコンの使い方を教えて」と入力するだけで、関連情報が即座に引き出せるようになり、情報検索の効率が飛躍的に向上します。
3. 校内での活用方針
- 校内規約に基づいた安全な活用:
- 策定された校内規約を遵守し、特に個人情報保護とセキュリティ範囲内での活用を徹底します。
- 段階的な導入と効果検証:
- まずは特定の業務や部署での試行導入から始め、効果を検証しながら、徐々に活用範囲を広げていきます。
- 情報共有とノウハウの蓄積:
- 活用事例や成功体験、課題などを定期的に共有し、校内全体でのノウハウを蓄積していきます。
4. 研修計画
- 研修の基本方針:
- 教職員が生成AIの基本的な機能と潜在能力を理解し、それぞれの業務に合わせた活用方法を見つけられるよう支援します。
- 生成AIの簡単な紹介と基礎知識:
- 生成AIの仕組み、できること、できないこと、倫理的な利用方法について、初心者にも分かりやすく解説します。
- 生成AI活用に対する意識とニーズへの配慮:
- 生成AIを積極的に活用したい教職員と、現時点では活用に抵抗がある教職員、それぞれのニーズを把握し、強制ではなく自発的な活用を促すアプローチをとります。
- 活用のメリットを具体的に示し、不安を払拭するための情報提供を行います。
- 「生成AI活用推進リーダー」の育成:
- 各学年に1名または2名の「生成AI活用推進リーダー」を育成し、校内におけるAI活用の核となる人材を配置します。これらのリーダーは、他の教職員へのサポートや情報共有の役割を担います。
5. 3年後を見据えた展望
- 生徒一人ひとりのデータの一元管理と活用:
- 将来的には、生徒一人ひとりの学習記録、行動観察記録、面談記録、支援の履歴など、あらゆるデータをセキュアな環境で一元的にストックし、生成AIがこれらの情報を統合的に分析・活用できる体制を目指します。
- 例えば、「A君のこれまでの支援方法を教えて」と入力すると、蓄積された学習の記録や面談記録などから、過去の支援内容やその効果に関するデータをテキストとして出力することが可能になります。
- 学校独自の専門知識データベースの構築:
- 学校のGoogleドライブ内に、心理学、特別支援教育に関する専門書、学術論文、実践事例報告などを入力・学習させることで、学校独自の専門知識データベースを構築します。
- これにより、「A君の教育に活かせる支援を教えてください」と入力すると、蓄積された専門知識とA君のデータに基づいて、個別化された支援策を提案できるようになります。
- セキュリティレベルの進化とプライベートAIの導入:
- 現在、生徒の個人データは厳重なセキュリティで保護されていますが、将来的にはこれと同レベル、あるいはそれ以上のセキュリティを持つ生成AI環境が実現すると考えられます。
- 現在のGoogleドライブのセキュリティで十分と考える場合は、Google Workspace for Education環境下のサービスが既に存在します。
- さらに、Googleの「NotebookLM Pro」のようなプランでは、データが外部に漏洩することはなく、人間の手で閲覧されることもない厳重なプライバシー保護が提供される可能性があります。
- 現在、多くの生成AIは外部サーバーを経由するためインターネット接続が必要ですが、既に企業内部で完結する「オンプレミス型」の生成AIが実用化されています。学校のような高度なセキュリティが求められる環境にも、将来的にはこのような形態のAIが導入される可能性があり、より安全なデータ運用が可能になります。
6. 生徒の生成AI利用について
- 教員による使用との明確な区別:
- 教員が生成AIを使用するのとは異なり、生徒が生成AIを使用することについては、全く別の次元で慎重に検討する必要があります。
- 依存性のリスクと社会問題:
- 現在、社会においてChatGPTなどの生成AIに過度に依存し、自力で思考する能力が低下するなどの問題が指摘されています。特別支援学校の生徒にとっては、そのリスクはさらに高まる可能性があります。
- プロンプト入力の難易度:
- 生成AIを効果的に利用するには、意図を正確に伝えるための適切なプロンプト(指示)入力スキルが不可欠です。本校の生徒の多くは、このスキルを身につけるのに困難を伴う可能性が高いと考えられます。
- 限定的な活用可能性の検討:
- 限定的な範囲であれば、生徒にとって有益な活用方法も考えられます。
- 例えば、「カスタムGPT」のような機能を用いて、生徒の特性や目標に合わせた「理想の先生」を設定し、その先生との会話を通じて、コミュニケーションスキルやソーシャルスキルを磨くといった利用法は検討に値するかもしれません。ただし、これには厳密な管理と指導が前提となります。
7. 生成AI活用における重要な考え方の転換
【目的】
生成AIによって原案作成が容易になる一方で、その出力を読み解き、編集・吟味することの重要性を理解し、支援の質を高めるための活用のあり方を考える。
【導入】生成AIの出力は「完成品」ではない
生成AIは文章作成の“出発点”を与えてくれるツールであり、その出力は決して「完成品」ではありません。
重要なのは「出力された原案を教員がどう扱い、どう活用するか」という点です。
生成AIによる自動化によって浮いた時間を、教員はより質の高い思考や、生徒への直接的な支援、そして個別のニーズに応じた丁寧な対応に使うことが、AI活用の真の価値となります。
【ポイント1】原案作成の時間とストレスが軽減される
具体的な活用例と効果:
- これまでゼロから文章を書くのに1〜2時間かかっていた懸案事項や文案が、わずか5〜10分で下書きとして出力されるようになります。
- これにより、書き出しの心理的ハードルが大幅に下がり、業務への着手が早まります。
- 教員の心理的負担が軽減され、日々の業務で「考える」ための余力を持ちやすくなります。
補足:
- 作業全体としての時間短縮効果は、現実的には約2割程度が目安です。
- 「劇的な時間短縮」というよりも、**「負担の質が変わる」**ことを理解することが重要です。
【ポイント2】吟味・編集する力がより重要になる
キーメッセージ:
「AIの出力=完成品」ではない。 教員が**“自分の目を通して、深く思考し、意図を持って手を加える”**ことが極めて重要です。
生成AI時代に求められる新たな力:
- 出力された文章が、学校の教育方針、生徒の実態、そして自身の教育観に照らしてどこが適切で、どこがズレているかを正確に読み取る力。
- 原案を、学校の状況や生徒の個々のニーズに合わせて調整・再構成する力。
- AIの出力に対して、「なぜこのように生成されたのか」「自分の教育観とどう異なるのか」と問い直し、自身の教育観や支援観を深掘りする力。
例:
- 原案が「よくできているが、定型的すぎる」と感じた場合、実際の支援内容や生徒の個性に合わせて具体的な表現に書き直すことで、よりパーソナルな文書に仕上がります。
- 原案に含まれる支援方法が、生徒の実態に照らして的外れだった場合、「なぜこの支援方法が違うのか?」を深く考える材料としてAIの出力を活用し、自身の専門性を高める機会と捉えます。
【ポイント3】文章の“質”が高まることの意義
得られる効果:
- 生成AIの出力に教員が手を加えるプロセスを通じて、支援の根拠や目的がより明確になります。
- AIとの対話的な活用を通じて、自身の支援方針や教育哲学が整理され、言語化される機会が生まれます。
- 結果として、**「読む人に伝わりやすく、実践に繋がりやすい、質の高い文章」**が作成できるようになります。
支援への波及効果:
- 文章の質が高まるだけでなく、その作成過程を通じて、支援の在り方そのものを見直すことができます。
- 生徒への理解がさらに深まり、より的確な対応や具体的な支援提案が可能になります。
【今後のステップ】
本日の議論を踏まえ、生成AI活用の校内規約策定チームを発足し、具体的な導入に向けた準備を進めてまいります。また、教職員向けの研修計画を具体化し、段階的な導入を目指します。
一見長文でFLASHのほうがいいのか、と思いますが、内容をよく見ると、2.5proのほうが精選されてよいレジメになっています。
当たり前ですが、能力の違いを感じます。
CANVASが働くということからも、環境が許す人は最初から2.5proを使うのがおすすめです。
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